小学校受験の代表的な入試科目である、
工作試験、ペーパー試験、行動観察試験、運動試験、面接試験の
具体的な中身と、最近の傾向をご紹介します。

小学校受験の入試科目

工作試験編

工作試験は、ひとりでつくる試験と、複数人でつくる集団制作の試験があり、紙コップや割り箸、ストロー、たこ糸、折り紙などの材料を使います。これらを切ったり貼ったりして指示されたものを作ります。色を塗ることやシールを貼ることもあります。手先の器用さや道具の使い方も見られますが、最も重要な点は「指示をきちんと聞いているか」「その指示の内容を理解できているか」です。工作の時には、わざと道具が人数分用意されていない場合もあるため、譲り合うことができるかどうかも見られています。具体的な試験内容としては、

・指示されたものをつくる
・ひも結び
・お箸を使って大豆を移動させる作業
・紙をちぎる

などがあります。さらに、それぞれを組み合わせて行う場合もあります。工作試験でつくったものを使って、みんなで遊ぶという試験もあります。また、工作の場合は大抵の場合ゴミが出るため、ゴミをどうするかも見られます。試験官の指示があってからゴミ捨てをした方がよい場合もあるため、試験官の話はよく聞いておく必要があるます。作品は時間内に完成できた方がよいのは当然ですが、その過程で諦めずに臨む姿勢や指示が守れていることが重要ですので、完成しそうにない場合でも最後まで頑張らないといけません。

ペーパー試験編

ペーパー試験は入試の基本であり、「かず」「かたち」「ことば」「すいり」「きおく」「じょうしき」といった多くの分野から問題が出題されます。具体的な問題としては、

「かず」…足し算、引き算、数の比較、量の比較、重さ
「かたち」…図形の模写、図形の組み合わせ、回転、欠所の補完、鏡図形
「ことば」…しりとり、同頭音語、同尾音語、語彙力
「すいり」…観察、シーソー、仲間はずれ・仲間づくり
「きおく」…形や名前の記憶・順番の記憶
「じょうしき」…挨拶、してはいけないこと

といったものです。出題はあらかじめ録音されたCDから流れる場合や、試験官による肉声の場合もあります。多くの小学校では、出題の最初に解き方のお手本を見せてから実際の試験に移ります。この際に気を付けることは、正しい答えを記入することだけでなく、試験官の指示をよく聞くことです。試験官が「はじめ」と言うまでは勝手に始めてはいけませんし、「やめ」と言われたら途中であってもすぐに手を止めましょう。試験官の話をよく聞いて指示通りに実行できているかという点も見られています。

行動観察試験編

行動観察試験は子どもの普段の生活が透けて見えることもあり、近年は出題が多くなっています。グループで行うゲームや共同制作、自由に遊んでいる様子などを観察されます。出題の傾向としては、

・用意されている玩具を使って自由に遊ぶ
・用意されている材料と道具を使ってみんなで指示されたものをつくる
・箱や紙コップなどを一番高く積み上げる
・事前に行った工作試験でつくったもので遊ぶ

など、小学校によって様々な内容があります。行動観察試験で重要なポイントに状況判断があります。部屋にボールが置いてある状況では、試験官からは自由に遊ぶように言われていますが、試験中でもあります。他にも受験生の友達が遊んでいる中でボール投げをすると友達に迷惑がかかるかもしれません。その場で状況判断をして遊びを決めていくことが大切です。このような状況判断は試験対策としてすぐに身につくものではないため、集団生活の中で時間をかけながら身につける必要があります。普段の生活で心がけることも大切です。

運動試験編

運動試験で見られるポイントは単純な運動神経のよさではありません。試験内容は一般的な5歳~6歳児であればできるものです。運動神経が鈍い子どもであれば体操教室へ行く価値はありますが、普通の身体能力があれば必要以上に運動能力を高める必要はありません。

運動試験では、歩く、走る、ジャンプするなどの基本動作と、マット運動や平均台、ボールを使った動作など、指示に従って運動します。大切なことは複数の指示を一度に聞いて、理解しながら行動ができることです。試験官の説明をよく聞き、模範演技をしっかりと覚える必要があります。その中で注意しておきたいのは以下のような点です。

・整列中には動かない
・集団から離れて動き回らない
・試験官の話をしっかり聞く
・待っている時間も集中して他の子どもの演技を見る
・周りの子どもにちょっかいを出さない

といったところを見られます。指示に従って行動するのは運動の動作だけでなく、待ち時間も含めた全ての流れにおいて評価対象となることに注意しましょう。

面接試験編

面接試験で試験官が知りたいと思っているポイントは、両親に対しては、家庭における教育方針、家庭環境、躾の方法、志望動機などです。子どもに対しては、コミュニケーション能力、質問に対する理解力、挨拶や話し方、態度、日常的な生活習慣などです。面接は小学校によって形式に違いがあります。

・子供面接
両親とは別に子どもだけで個別面接します。基本的な質問から子どもが悩んでしまうような質問まであります。例としては、「家の住所や両親の名前と生年月日」「好きな本」「幼稚園では何が一番楽しいか」「幼稚園に行きたくない時はどんな時か」「試験会場までどのようにして来たか」「どうしてこの学校に来たいのか」「友達とケンカしたらどうするか」といった質問です。試験官は難しい質問に対して悩んだり考えたりする様子を見て、本当の姿を見ようとします。

・保護者面接
親子別室での面接ということもあるため、本来よりもよく見せようとしても子どもが言っていることと違ってしまうこともあります。質問の例としては、「おやつは何をあげているか」「ケンカをして帰ってきたらどう対処するか」「家庭の自慢はなにか」「どんな遊びが好きか」といったことを母親だけでなく父親に向けても質問されます。家庭での夫婦のあり方も見られています。

・保護者同伴面接
子どもと両親が揃って面接をする形式です。子供面接や保護者面接で聞かれる内容の他に、親子の関係を実際に見るために「今ここで子どもを褒めてください」いったデモンストレーションを指示されることもあります。

他にも複数の子どもが同時に行う集団面接もあります。全てにおいて、試験官は普段の姿を見るために工夫を重ねた質問をしてきますので、普段の生活から行動には気を付ける必要があります。